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ペット火葬・葬儀に関する記事

2010年4月9日 ペット葬儀につけこむ手口 [ 朝日新聞 ]

埼玉県飯能市の山林で、ペットとみられる多数の犬や猫の死体が捨てられているのが見つかった事件。
逮捕されたペット葬祭業者は火葬施設を持たず、飼い主から預かった死体を次々に捨てていた。
どんな手口で飼い主の悲しみにつけこんでいたのか。

「今すぐ行きます!24時間対応してますから」
埼玉県川口市の会社員(48)は、2年前、飼い猫を病気で失った。
すぐに葬儀業者に依頼しようと、電話帳で探したが、午後の遅い時間でどこも対応してくれない。
たどりついたのが、阿部容疑者(71)の【花園ペット祭典】だった。電話すると、2時間後にワゴン車でやってきた。
阿部容疑者は黒の礼服姿。電話帳の広告には「火葬5000円〜」「納骨無料」などと安さがアピールされていたが、最初に提示してきた費用は6万円。
男性が渋ると、あっさり『なら、1万円でいいです。ただし遺骨は提携する寺の共同墓地に埋葬します』
『火葬の立会いはできませんが、2万円追加すれば遺骨を持ってきます』と次々に条件を変えたという。
交渉がまとまると、すぐに葬儀が始まった。阿部容疑者は作務衣に着替え、線香と数珠を用意。テープで念仏が流れる中、ワゴン車内に置かれた祭壇に向かって手を合わせた。
20分ほどで終わると、『サービスで戒名もつけましょう』と笑顔を見せた。2日後、高さ15センチほどの白色陶器の骨つぼと【ニャーさんの霊永眠】と書かれたお札を持ってきた。男性は、骨つぼとお札を大切に保管してきた。だが、今となっては本当に愛猫の骨なのかわからない。
「とにかく、うちの子だと確認できる骨を返してほしい」
阿部容疑者は三芳町の元町議。1983年に初当選し、その後計3期務めた。97年ごろからは町議のかたわらペット葬祭業【花園ペット祭典】を個人で始めた。【年中無休 24時間受付】つつがない旅路のお手伝いをさせていただきます。タウンページに大々的に広告を載せ、火葬・納骨まで引き受けると宣伝。ただ、火葬を依頼すれば、手元に残る利益はわずか千円ほどになることも。阿部容疑者は、県警の調べに『金を浮かせたかった』と話しているという。現場の山林は自宅から約30キロ。県警は8日も捜索し、これまでの約100匹加え、新たに約80匹の死体を回収した。地元の猟師は5、6年前から死体を見ていたという。
もし、ペットを失ったらどうすればいいのか?方法のひとつは、自治体に依頼することだ。手数料は千円〜2千円程度で、無料の自治体もある。ペット専用の焼却炉を所有する自治体もある。しかし、多くは「一般廃棄物」としてごみと一緒に焼却されてしまう。飼い主にとって耐え切れない対応だ。

ペットブームの中、増えてきたのがペット葬儀業者だ。全国ペット葬祭業協会(横浜市・加盟50社)などによると、全国に500〜600社あるとみられるという。だが、飼い主の気持ちにつけこむ悪徳業者もいる。
国民生活センターに寄せられた【ペットサービス】に関する苦情や問い合わせは435件(08年度)。
葬儀関係では、「火葬場に同行したら、『来ないでくれ』と言われた」「葬儀の途中で値段を吊り上げられた」
「永代墓地で契約したのに、途中から立ち退きを迫られた」など。
関東地方のあるペット葬儀業者は、『料金設定はあってないようなものだ』と打ち明ける。たとえば、【七五三方式】と呼ばれる商法があるという。業者は飼い主の顔色をいかがい、火葬されたペットの前で割り切った表情を浮かべていると3万円。少し涙を浮かべていると5万円。 大泣きしていると7万円までつり上げるという。
このため、業者は、【事前にシッカリ料金見積もりや相談をするべきだ】と話している。また、トラブルの最大の要因は、ペット葬儀に関する法的な取り決めがないことだ。
環境省によると、動物を販売するには登録がいるが、火葬・埋葬業の届け出などは不要。ペットの火葬場を新設するのに許可制を取っている自治体も少ないのが現状だ。
日本ペット訪問火葬協会(東京)の藤本政光理事長は、
「法の整備がなく、監視が行き届かない分、法外な料金をとるなどのトラブルがあった。悪質業者を排除するため、登録制度などの法規制は必要だろう」と話す。

■ペット葬儀料金の例
小鳥、ハムスター等の小動物:合同葬1万円・個別葬(返骨)2万円
5キロ未満の小型犬、猫:合同葬2万円・個別葬(返骨)3万円
20〜35キロの大型犬:合同葬3万円・個別葬(返骨)4万円
(全国ペット葬祭業協会加盟業者の平均的な料金)

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有識者のコメント

ここでは業界の有識者にお願いし記事についてのコメントを掲載させていただきます。もしものとき飼い主様が安心してお見送りができるように参考にしていただければと思います。

コメント

 家族の一員であるペットを弔ってあげたいという飼い主の心情を裏切ったこの事件は新聞、TV等のメディア大々的に取り上げられたのはご承知の通り、その内容は我々ペット葬祭業者の社会的地位を失墜させられた大変ショッキングな事件で許せない行為です。
 ペット葬儀社の中には、大きく分けて以下の業者が存在します。固定炉(斎場や霊園)、火葬車(出張火葬)、代行業又はブローカー的存在(火葬炉を持たない中間業者)があります。この事件は火葬炉、埋葬場所(供養塔・納骨堂)を持たない業者が依頼を受け、本来なら個別に火葬し返骨または、埋葬するはずのところ、合同で火葬し遺骨を返骨するわけですから、返骨された遺骨が自分の子のものかどうかも不明で、中には火葬せず山林に遺棄していた子もいるようです。遺棄された遺体は中には既に白骨化されているものもあり、長期間遺体を遺棄していたことも伺えます。
 弔いの方法は一般的に火葬→返骨→納骨若しくは埋葬(合同・個別)があります。一般的には「火葬時に埋葬は無料です」という表現に違和感を感じます。火葬する際には当然ながら設備費等は別にメンテナンスや燃料代等のランニングコストが発生し火葬代をいただくわけですが、火葬代5,000円、納骨無料と掲載されていたようですが、果たしてこの金額で適切に対応できるかどうかは考えてみれば無謀であったと判断できます。埋葬後もお墓参りができる施設にお願いすることは勿論、定期的に供養祭などを行っている施設は安心できる施設と判断しても良いでしょう。
 現在では不当請求をする業者は私の知る限りでは居りません。不当な請求とは、具体的な金額の判断は難しいと思いますので、事前に見積もりを取り、相談する方法で解決できるかというのは判断しかねます。火葬直前であっても納得がいかない場合は断ることも止むを得ません。依頼主が納得行く弔いができて初めて我々が業として成り立つわけですから、そして不明な点は納得の行くまで相談されて依頼しましょう。

回答者:藤本政光 様

藤本政光【回答者の役職・経歴】
一般社団法人日本動物葬儀霊園協会 理事
動物供養協議会 会員
株式会社ジャパンペットセレモニー代表取締役

■リンク
一般社団法人日本動物葬儀霊園協会
動物供養協議会
株式会社ジャパンペットセレモニー
せたがやペット斎場


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