法要・供養祭は、誰も参加しなければ成り立ちません。供養の「供」という字をご覧ください。“人と共に”つまりは“色んな方々と一緒に”という意味です。 多くの方々が参列するので大きな意義があるのです。
次に、供養の「養」という字をご覧ください。“美と良”が組み合わさり、つまりは“美しく良いこと”と見て取れます。
供養祭は、色んな地域から多くの方々が集まり、美しく良いことを行う儀式のことです。あなただけでなく、色んな方々がペットちゃんへ感謝を申し上げ、ペットちゃんの安らかなる成仏を願い、ひいては、またいつの日か家族に会いたいという気持ちを表現する場であります。
宗派や地域やお寺によって法要の内容が違います。一例として本光寺での内容をご案内します。先ず、皆様にお経の本をお渡しし、一緒に読経に参加していただきます。一文字一文字を丁寧に読むことにより、その功徳をペットちゃんに向けることができます。同時に、自分の読経の功徳がペットちゃんに届いていると感じた時に、あなたの心の中にある悲しみや苦しみや悲哀が一つ一つ消え、心にぽっかりと開いた穴を少しづつ埋めることができるのです。つまりは、心の成仏を迎え、ホッと安心するのです。
本光寺では卒塔婆も建てることができます。法要への参加だけでは、ペットちゃんへの感謝の気持ちや成仏を願う気持ちを形に表すことができませんが、卒塔婆を建てることにより、それらの気持ちを形に表すことができます。また、卒塔婆はお手紙でもあるので、ペットちゃんへ家族の近況を気持ちとともに届けることができるのです。
最後に、色んな方々のご参加により、今まで御縁のなかった方々と出会い、ペットちゃんの思い出話をすることができます。無縁社会と言われている昨今において、ペットちゃんを通じて人と人とが繋がり、ペットちゃんの成仏のために、そして自分の心の成仏のために、素晴らしい時間を共有できるのです。
※ご参加の皆様にはご遺骨、お写真、お位牌、思い出のお品などをお持ちしていただき祭壇にお祀りし、ご供養させていただきます。ご希望に応じて、ご遺骨を動物供養塔へ埋葬することも可能です。
回答者:尾藤 宏明様
【回答者の役職・経歴】
宗教法人 日蓮宗本光寺住職
動物供養協議会会員